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【世界はいつでも不安定】 著:内藤陽介  ナレーション:岡本昇

社会
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地上波のテレビ報道では、ある種の“思い込み”を前提に議論が組み立てられており、その前提を壊さないことを優先しているという傾向があることは指摘しておいてよいでしょう。

たとえば、トランプ氏の評価についても、不法移民を排除すべきだという彼の主張を、(合法的な手続きを踏んでいる人も含めて)移民そのものを排除すべきと曲解し、攻撃してきた反対派の主張を無批判に受け入れた結果、トランプ氏は差別主義者だから人権に配慮するはずがない、というような思い込みがあったことは想像に難くありません。

また、地上波メディアの報道番組では、速報性という観点から、どうしても、事実の推移を逐一追いかけていかざるを得ない面があり、その歴史的・思想的な背景などもじっくりと掘り下げていく余裕を確保しづらいという面もあるでしょう。

そこで、本書では、最近の国際ニュースの中から、特に重要と思われる米国、中国、中東、ロシア・トルコの話題をいくつかピックアップし、その背景についてもじっくり読みこんでいきたいと思います。


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