【或る女】 著:有島武郎 ナレーション:斉藤範子 小説 2022.09.03 小説 [本ページはプロモーションが含まれています] 聴く読書 ナレーターが朗読した本をアプリで聴けるサービスです。 通勤中に、運動しながら、お休み前など、いつでもどこでも聴くだけで読書ができます。 移動中や作業中などが読書の時間に。 オフライン再生もOKです。 スポンサーリンク スポンサーリンク 「まあおそくなってすみませんでした事・・・まだ間に合いますかしら」 と葉子がいいながら階段をのぼると、青年は粗末な麦稈帽子をちょっと脱いで、黙ったまま青い切符を渡した。 「おやなぜ一等になさらなかったの。そうしないといけないわけがあるからかえてくださいましな」 といおうとしたけれども、火がつくばかりに駅夫がせき立てるので、葉子は黙ったまま青年とならんで小刻みな足どりで、たった一つだけあいている改札口へと急いだ。 改札はこの二人の乗客を苦々しげに見やりながら、左手を延ばして待っていた・・・ 詳しくはこちら