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【けいどろ】 著:荒木源  ナレーション:水越健

小説
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ノビ(家宅侵入)専門の泥棒として、その名を轟かせていた吉森和宏は、出所直後に突然、刑事・高山清三に声をかけられる。

聞けば、自分を死なせてほしいという話だった。

老いさらばえて生き恥をさらしたくないから、もし、自分がそうなってしまったら、頃合いを見計らって命を絶ってほしいという依頼だった。

ええかっこしいの高山らしい内容のものだったと思ったが、当然吉森は取り合わなかった。

それから一年半後、思わぬ契機から高山の近況を知ることになった吉森は、愕然とすることになる。

しかし、それは以後十年近くに及ぶ長き旅路の発端に過ぎなかった。




 
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