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【60 誤判対策室】 著:石川智健  ナレーション:後藤敦

小説
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老刑事・有馬と、女性検察官・春名、若手弁護士・世良の三名は、「誤判対策室」に配属された。

無罪を訴える死刑囚を再調査し、冤罪の可能性を探る組織だ。

配属から半年後、有馬は行きつけの飲み屋の女将・綾子から不穏な話を聞く。

最近来た二人組の男客が、殺人の犯行を仄めかすような話をしていたというのだ。

冤罪事件に関わっているのではないかと有馬は疑い、該当する事件を突き止める。

2011年に母親とその子供二人を殺害した罪で、古内博文という男の死刑が裁判員裁判で確定していた。

誤判対策室は調査を開始し、綾子が言っていた怪しい二人の内の一人の身元を割り出す。

大窪という男が判子詐欺の容疑で捕まったのだ。

有馬と世良がその線を調べていくうちに、古内の娘・琴乃が詐欺事件に関わっている可能性が浮かび上がる。

しかも、その夫の矢野高虎は、殺人を仄めかしたもう一人の男かもしれないのだ。

迫りくる古内の死刑執行。

有馬は警察の取り調べ記録を、春名は検察の証拠品リストを、世良は解剖医の鑑定書を、それぞれ洗い直すと・・・


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